「魔法カードが発動できるタイミングっていつ?」
と聞かれれば誰もが
「自分のメインフェイズ」
と答えるでしょう。
魔法カードには通常・儀式・フィールド・永続・装備・速攻の6種類が現在存在しており、例外として速攻魔法は自ターンは勿論、罠カードのように伏せていれば相手のターンにも使用することが出来ますが、魔法カードが使えるのは自分のターンというルールは誰もが周知の基本的なルールです。
・・・の筈ですが、その大原則を覆すカードが今から18年前に発売された Magic Ruler-魔法の支配者- に収録されています。
このパックには、押収・イタズラ好きの双子悪魔・強引な番兵のハンデス3種の神器や強奪といったかなり強力なカードが多数収録されていることで有名ですが、その陰でひっそりとこの大原則を犯しているカードが登場していました。
それが、この ”邪悪な儀式” です。
今回は唯一無二の効果を持つこのカードについて紹介していきます。
通常魔法だけどメインフェイズに使えない!?
《邪悪な儀式》
通常魔法 フィールド上の全てのモンスターの表示形式を入れ替える。 発動ターン、モンスターの表示形式は変更できない。 このカードはスタンバイフェイズにしか発動できない。
効果自体は重力解除に似た表示形式を変更する能力であり、敵味方問わずフィールド全体に作用する効果を持っています。
表示形式を変更することで戦闘を補助したり、自分のリバースモンスターを反転したり、ドリームピエロのような表示形式の変更をトリガーにするカードを活用したり…といった使い方が考えられます。
これだけを見るとごく普通のカードですが、注目すべきは最後の一文です。
「このカードはスタンバイフェイズにしか発動できない。」
(;´・ω・)「・・・・・・・・・・・・」
(;´・ω・)「ん?」
邪悪な儀式の使い方
通常魔法カードはメインフェイズにしか発動することが出来ませんが、邪悪な儀式は通常魔法でありながらスタンバイフェイズにしか発動することが出来ません。
ルールに反してあべこべになってしまっていますが、基本的な使用手順としては
①自分のメインフェイズに邪悪な儀式を魔法罠ゾーンにセットする
②次の自分のスタンバイフェイズにセットした邪悪な儀式をスペルスピード1として発動する
というようになっています。
イメージ的には罠カードと同じように、セットして1ターン待機しなくては発動できないのです。罠カードは相手のターンに発動できますが、このカードの場合はさらに1ターン待たなければならず、率直に言って使いづらいと言わざるを得ません。
未来はあるのか・・・?
このようにスタンバイフェイズにしか発動できないの一文が付いたことで、かなりややこしいことになってしまった邪悪な儀式。
先ほど挙げた戦闘補助や効果モンスターとの組み合わせも、実際にはこの制約のせいで実践的なものとは言えません。先読みしてセットしておかなければならず、特にリバースモンスターと合わせて使う場合にはセット状態で自分のスタンバイフェイズを迎えなくてはならないのが難点と言えるでしょう。
またコストや誓約を無視できるダイヤモンドガイでもこの効果は踏み倒すことは出来ません。(詳しくはこちら)
そんなこのカードですが、一応魔法カードなので砂塵の大竜巻でセットすればそのスタンバイフェイズ中に即座に発動することができたりしますが、そんな小技が活きる場面は残念ながらまずないと言っていいでしょう。
プレゼント交換等で相手に送りつけて、プレイするように仕向けていざ使用したなら
ルールミスを指摘するといった嫌がらせ盤外戦法ならワンチャンあるでしょうか?(いや無い)
今後のカードプールの増加でこのカードが日の目を見ることを祈っています。
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