【単体考察】禁止カード、ラストバトル!の考察・ルール【遊戯王】

単体考察

「あれはメタモルポットかもしれないから、殴る前にセットしとこう」

「伏せはミラフォか?一応1体は守備にしておこう」

「どうやら手札誘発持ってなさそう、今が攻め時かも?」

 

みたいな感じで、こうした読み合いこそ遊戯王…というかゲームの醍醐味ですよね。

遊戯王では、ループをしたり読み合いの要素を無視してあまりにワンマンなプレイするカードは、ゲームバランスを調整するために規制され、場合によっては禁止カードになることもあります。

そんな数ある禁止カードの中でもかなり個性的で凶悪なのが、Mythological Age -蘇りし魂-で登場したこのカード

「ラストバトル!」です。

今回はまさに読み合い皆無のワンマンプレイを実現する効果を持つこのカードについて紹介していきます。



ラストバトル!の基本情報

《ラストバトル!》
通常罠
自分のライフポイントが1000以下の場合、相手ターンにのみ発動する事ができる。
発動後、自分フィールド上に存在するモンスター1体を選択し、
そのモンスター以外のお互いの手札・フィールド上のカードを全て墓地へ送る。
その後、相手はデッキからモンスター1体を表側攻撃表示で特殊召喚し、
自分が選択したモンスターと戦闘を行う。
この戦闘によって発生するお互いのプレイヤーへの戦闘ダメージは0になる。
このターンのエンドフェイズ時、
どちらかのプレイヤーのみがモンスターをコントロールしていた場合、
そのコントローラーはデュエルに勝利する。
それ以外の場合は引き分けになる。

 

まずは何はともあれテキストから。
イメージ的にはお互いにモンスター1体だけで他のリソースゼロの状態にして、そのモンスターに勝敗を託す、みたいな感じでしょうか?

パッと見た感じではどういった効果なのか分かりにくいテキストですので、いくつか補足しておくと、このカードはバトルフェイズを作り出すカードであり、相手ターンであればいつでも発動することができます。

例えば、相手のスタンバイフェイズに発動すれば

 

 

このようにラストバトル!の効果で発生したバトルフェイズ後にメインフェイズ1を経て通常のバトルフェイズが訪れるという訳です。

 

 

またエンドフェイズの勝敗判定は、あくまでモンスターの有無だけを基準としているので、お互いにバトルしたモンスターがフィールド上にいる必要はなく、別のモンスターであってもフィールド上に存在さえしていれば有効となります。

よって先ほどのどのフェイズでも発動可能であるという点を加味してみると、ドローフェイズやスタンバイフェイズなどターンの序盤にこのカードを発動した場合は、仮に選出したモンスターとのバトルに勝利したとしても、相手は墓地で発動するカードを駆使することで対応する余地があるということです。(例えばディアボリック・ガイを特殊召喚するなど…)

逆に言えばエンドフェイズにこのカードを発動すれば、対応できるカードはかなり限られ妨害を受けにくくなります。ただ発動前に除去される可能性も増しますが・・・。

 

実はじゃんけんカード・・・?

さて補足はこれくらいにして、カード名から見るに

「絶体絶命だけど、俺はコイツにかけるぜ!ラストバトル!発動!!」

「なっ!?なにいいいい!!!!うわあああ、負けたああああ」

「やった!どんな状況でも諦めなければ勝利を掴めるんだぜ!!」

 

みたいな、ロマンある展開をコナミはこのカードに求めていたと思われます。

しかし、皆が皆青眼の白龍などの単純に高い攻撃力のモンスターを選ぶとは限りません。

もしこの時自分が選択したモンスターが戦闘耐性を持つマシュマロンや除外効果を持つ異次元の戦士だったらどうでしょう?

 

お互いにモンスターが残るorいなくなる状況がいとも簡単に作り出せてしまう、
つまりラストバトル!一枚でいとも簡単に引き分けを成立させることが出来る訳です。

 


さらに、自分が選択したモンスターが昇霊術師ジョウゲンなどの特殊召喚を封じるモンスターだった場合、手札・フィールドのカードは墓地に送るが、相手はデッキから特殊召喚できないという裁定になっています。

実例を出すとこんな感じになります。

ひどいですね
この動きが出来ればほぼ勝ち、と言えるでしょう。
特に1ターン目にこの状況までこぎ着ければ、手札次第では相手は何も出来ずゲームが終わってしまいます。

まとめ


これらのことからお分かりいただけるように、ラストバトル!はこれまでのデュエルの流れや読み合いを全てすっ飛ばして、言わば自分だけ高確率で勝てるじゃんけんをする、みたいなカードなのです。

カードプールが増えた今でこそ、このカードに対処する方法はいくつかあります。
しかし、当時の環境では対応できるカードは少なかった分、このカードはかなりの脅威だったと言えるでしょう。

 

特にエクゾディアやカウントダウンなどの他の特殊勝利カードのように、時間も準備も必要なくたった一枚で勝敗を決めることのできるこのカードは遊戯王屈指の凶悪さを誇ります。

禁止もやむなしですね。

 

 


ちなみにイラストの八俣大蛇と火之迦具土はスピリットモンスターなので、この2体を使った再現は出来ません。

せっかく迫力あっていいイラストなのに・・・・

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